2003/04/28 (月)

白い花の奥に

中央高速バス3時間。南信州の箕輪町へ行って来ました。山あいに囲まれた、こじんまりとした美しい町。

山すそに一面の真っ白い花は梨の花でした。長い棒を花に向けて作業中のご婦人に何を?と問うと「交配ですよ」「そうですか!でも割とアバウトですね」「だって1つの花の群れに1〜2個稔ればいいのでね・・・」とのことでした。

「この人、7月に町民ホールで一人芝居をする方よ」と知人の那々子さんが私を紹介するとあれ・・まあと手を止め「新聞に載っていた方が!」と花の間から人なっこい屈託のない笑顔をのぞかせてくれました。

こんな静かな町にも約60年前の戦争の影はあるはず。きっとこの穏やかな笑顔の奥に、肉親・知人らの”忘れ去りたい思い出”をお持ちでしょうね。

今東京で何故か「白い花畑の刀自(とじ)」が忘れられません。



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