2003/06/02 (月)

バカモン!

「ぼく 友人のアドレスを覚えていないんです。外に熊谷君と山岸君が待っているんスッ!」と紫色の派手なTシャッ姿の学生にむかってヨシさんの第一声はーー「バカモン!」。続けて「ここは外国なんだ。戦争をしている国なんだぞ、慎重に来ないと・・」私の隣でそう怒鳴った年の頃50過ぎの彼はどうやら空港で日本人相手の「ヘマ処理係」のようです。

そうですーーヘマの一発目は私でした。「いいですか・・・お母さん、あなたの娘さんが必ず空港で出迎えに来てるとは限りませんよ。突発的なことだって起きる国なんですよ、ここは」」とたった今”バカモン”と同じくらいのキツーーイお叱りを受けたばかりでした。
二人はアメリカ滞在中のアドレス先が完璧じゃなかったのです。私はストリート名、番地が書けませんでした。というより彼女のアドレスをはっきり覚えていなかったしメモすらしてなかったのです。何度か郵便物を送っていたのでいわゆる町名までは覚えていたのですが。

外国の旅で何が苦手かというとこの入国審査官との対面。じろり一べつされたかと思うと聞き取りにくい早口質問ぜめに何度も聞き返す私。そこで既にストレスがじわじわと・・・。まったく私の落ち度で相手は仕事としてその「任務」をキチンと果たしているのに”もう・・!!腹立つゥ”をいつも感じるのです。

さんざん待たされた娘の「ほんとにしっかりしてよね!」の一言はーーーバカモン以上に沁みました。
ここは「銃を持てる国」そしてヨシさんのいう「戦争をした、している国」アメリカなのです。

ロスアンジェルスにて


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