2004/06/03 (木)

アンネのばら

「ほら ここにあったじゃないの!」
知人が指差す方にはオレンジ色をず〜〜とやわらかくした大輪のバラの花。やっと見つけた 会えたわね そんなホッとした声を掛けている私。5月の月末のウィークデーのことです。

連休中から調布の駅前は大賑わい。「深大寺 神代植物公園バス乗り場」の→に加えて「近藤勇 新撰組フェスタ会場」ののぼり
まで風になびく。「ほう〜〜そうか、どんなもんだろう?」と横目で流し一向に気が進みません。地元だと何時でも行けるやという気になるんですね。

この地に住み10年。”ばらの盛り”は見逃してばかりです。よくぞ世田谷の知人が声を掛けてくれたものです!幾つかのスケジールを延ばし少し蒸す日でしたが出かけました。

地元で児童文庫を開いているご夫妻がこの時期に常に「アンネの集い」をなさっています。食い入るように「アンネ フランク」の話を聞き入る子供たちに「彼女が生きていたら僕と同じ年ですよ。”良いアンネおばあちゃん”になっていたでしょう・・・ね」としみじみ仰った言葉を植物公園の風が運んでくれました。

ずっと「アンネのバラ」に逢いたかった。
活発で好奇心旺盛のアンネ。彼女がキティという最高の心の友を得て15年間生き抜き そして願った「戦争のない幸福と人類愛に満ちた世界」がくる事を・・・

今 精一杯開いたあなたのバラはこれまた「みんな今の世界情勢を見て!」とその花弁一葉々が訴えているようで切ない気持ちになりました。





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