2007/03/19 (月)

セピア色

何十年ぶりでしょうか。押入れからダンボールを引っ張り出しました。1度は中をチェックしないとと思いつつ つい面倒が先立ち放っていたのです。

在りし日の家族の思い出スナップが続々と〜〜〜。
息子の幼き日々を折にふれお嫁さんに話していました。その実証物がこれよと言いながら その日は深夜迄大いに語り 笑い合いました。

殆ど茶色に変色した冊子から〜〜〜
   
    ”人はいつも寂しさに趁はれる 
    どれだけ深い心の持ち主でも
    いつも風のような寂しさに
    少しずつ動かされてゆく

    人は人ごみの中や 音楽のむれに
    ゆきあうことを求める
    いつも優しいものに抱かれる事を求める
    人はたえず  心をこう野のはてに逍よわす
         (中略)

    ああ いかに人々は正しく よく働き
    よき生活につこうとするかを見る
    どれだけ働いても 生きられるだけしかない
    生活の齢を 引き伸ばし伸ばしてゆくのを見る”
         (後略)    −−室生犀星ーー

学生時代の夫が記していた「ノオト」に直筆で書き写されていました。本箱に殆ど表紙もボロボロの「犀星詩集」を取り出し 読み返してみたくなりました。(写真: 日の目を見たアルバムの数々)




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