何十年ぶりでしょうか。押入れからダンボールを引っ張り出しました。1度は中をチェックしないとと思いつつ つい面倒が先立ち放っていたのです。
在りし日の家族の思い出スナップが続々と〜〜〜。
息子の幼き日々を折にふれお嫁さんに話していました。その実証物がこれよと言いながら その日は深夜迄大いに語り 笑い合いました。
殆ど茶色に変色した冊子から〜〜〜
”人はいつも寂しさに趁はれる
どれだけ深い心の持ち主でも
いつも風のような寂しさに
少しずつ動かされてゆく
人は人ごみの中や 音楽のむれに
ゆきあうことを求める
いつも優しいものに抱かれる事を求める
人はたえず 心をこう野のはてに逍よわす
(中略)
ああ いかに人々は正しく よく働き
よき生活につこうとするかを見る
どれだけ働いても 生きられるだけしかない
生活の齢を 引き伸ばし伸ばしてゆくのを見る”
(後略) −−室生犀星ーー
学生時代の夫が記していた「ノオト」に直筆で書き写されていました。本箱に殆ど表紙もボロボロの「犀星詩集」を取り出し 読み返してみたくなりました。(写真: 日の目を見たアルバムの数々)