2007/05/27 (日)

風車はまわる  (10)

美和さん 若草が萌えいずる頃から書き始めたシリーズも「緑深き」シーズン迄かかってしまいました。あなたへの紀行文もそろそろ閉じましょうか。母上からも色々旅談義が届いている事でしょうし〜〜〜ね。

最後はオランダ名物”風車”の里「ザーンセ・スカンス」へ。ここはオランダの「明治村」。17世紀頃の木造家屋が、だんだん少なくなってきたので 村人達が 伝統的な民家や風車をここに移転、保存したのです。

ザーン地方独特のグリーンの壁と白い窓枠〜〜家を囲んだミニ運河に鴨親子 アヒルがのんびりと羽を水面に〜〜。おや まあ 庭には日本でも見かけたニワトリたちが、 チャボもいるじゃないの!のどかな民話 メルヘンの世界へいざなわれ、暫しここは「生活の場」である事を忘れました。

オランダのシンボル風車は、今も現役中。塗料を作る1基 種や木の実をすりつぶして油をとる1基〜〜みんなゆったりと帆を風に委ねている姿は壮観です。

早春〜春真っ只中と国により異なった季節を移動した今回の研修の旅は、私にとっては、やはり「自然の息づかい」から学ぶ事が多かったようです。
命の連綿を感じたかった、アウシュビッツのタンポポや緑の草々、アンネの隠れ家の中庭の老木(アンネの声を聞いていただろう枯淡な幹)運河に注ぎ込まれる悠久の流れ 観光客が往来しようと平凡な日常生活を守るザーン地方の帆風 木靴作りの音 ショパンのピアノ音を受け止める大自然〜〜〜。

みんな しなやかに ドッコイ”生きていればこそ”の歴史の風でした。

美和さん 二人のお子さんもアメリカの地でいつの日か「ドッコイ生きてるデェ!」と関西弁で応えさせてね!! お元気で。
    (写真: 風車はゆったりと・・・) 


 


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