2010/07/02 (金)

ここで拍手!?(6)

6月25日午後6時。開演のベルが鳴る。さあ待ちに待った2度目のハルピン公演。1時間前にリハーサルも終えました。まだ引かぬ汗をそのまま身に付け私の「鈴木春代=王桂花」は舞台中央へ。

20分くらい経過したでしょうか〜〜。
薄っすらとした場内の明かりの中で2列目に座っていらした養父母の李さん 残留孤児の周さんの姿が見えません。
・・・イヤ身をよじらせるようにして下を向いて涙をぬぐっていらした姿が一瞬見えたのです・・・

前回もそうだった。周さんは母親が目の前でロシア兵の銃で亡くなったのを記憶している・・・舞台で子どもを殺めるシーンでは
平静ではいれないのです。ごめんなさいね周さん また想い出させて・・・。

最後の「私は誇りを持って中国人として生きていきます」という決断の台詞を言ったとたん 場内から拍手が!オヤ?2年前には起きなかった拍手が!!

私は胸が詰まり〜〜一瞬次の台詞を忘れそうになりました。  
写真:(終演後戴いた大きなスタンド花と感謝盾)



外事弁公室訪問(5)

黒龍江省人民政府外事弁公室・人民対外友好協会へ表敬訪問をしました。日本で言うと県庁の国際交流協会日本担当部署とでも言いましょうか。でもそこは中国!なにかしら権限ー官僚的な雰囲気が漂っています。

副主任の王英春氏は実に日本語が流暢でした。伺うと新潟大学で学ばれ日本の企業で仕事をされたとか。
柔和な笑顔で開口一番「日本で170回も舞台を演じていただき中国を代表してお礼を申しあげます」
「どうかハルピンのみならず地方の都市でもやって下さい。中国では若い世代はもとより、50〜60代に観て欲しいですから!」

すかさず私は「こちらはやる気満々ですが、”北京文化局の許可”とか”指令待ち”とか面倒な事がいっぱい。石金櫂養父母連絡協議会会長が奔走しても遅々として返事が・・・。本当に気がそがれるんですよ・・」と言いました。

和やかな雰囲気で会談は終わりましたが「私どもで、できる事は後押し致します」という王英春副主任の約束は忘れないでおこうと思います。  写真:(中央王英春氏 左丹硯調研員 右石金櫂氏)


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